あきた洋上風力最前線

 国が本県沖の3区域で公募していた洋上風力発電の事業者が決まった。

「浮体式」の現場から

県は、海面に風車を浮かべる「浮体式」の洋上風力発電の導入を検討している。浮体式は土台を海底に設置する必要がなく、水深の深い海域に適しているとされる。政府も導入拡大を後押ししていく考えだ。ただ国内で商用運転をしているのは、現状では長崎県五島市の沖合だけだ。浮体式風車はどのような特徴があり、導入に向けた課題は何か。五島市を訪ね、実情をリポートする。4回続き。

公募基準見直し

政府は先月、洋上風力発電の事業者を公募する際の審査基準の見直しを表明した。既に事業者が決まった本県沖と千葉県沖の計4海域の公募では、他を圧倒する安い売電単価を提示した三菱商事(東京)を中心とする事業体が全勝。だが今回の見直しでは、早期に風車を稼働できる計画を示す業者を評価するよう改めるという。政府が「安さ」だけでなく「早さ」も重視する方向へかじを切った背景を探った。2回続き。

動きだした事業

本県沖での洋上風力発電事業は5海域で計画され、うち3海域で事業者が決定している。稼働は早くても6年後になる見通しだが、既に事業者が地元貢献策の説明に着手。大手海運会社は本県進出を発表し、県内外の関心を集める。徐々に活発化してきた洋上風力を巡る企業の動向に迫った。

業界の動向

国が本県沖での洋上風力発電事業者を決定して1カ月。事業者に選ばれなかった企業が業績の下方修正を余儀なくされるなど業界内に余波が広がっている。政府が洋上風力発電の導入拡大を目指す背景や日本に先駆けて20年ほど前から普及を図る欧州との市場環境の違いを探る。

3区域事業者決定

「能代市、三種町および男鹿市沖」「由利本荘市沖北側」「由利本荘市沖南側」のいずれも、三菱商事(東京)を中心とした事業体が選ばれた。選定の背景や発電事業を通じた地域への経済波及効果を探った。