92歳山田洋次監督にミスチル桜井が祝福メッセージ(全文付き) 映画館では吉永小百合、大泉洋ら集結
※末尾に桜井和寿のメッセージ全文があります。
監督90作目の映画「こんにちは、母さん」が公開中の山田洋次監督が9月13日、92歳の誕生日を迎え、制作陣と交流があるロックバンド「Mr.Children」のボーカル・桜井和寿がお祝いメッセージを寄せた。
映画を見て「じんわりじんわりと心が満たされて、暖かな涙が溢れました」「すべての人物にそれぞれ、泣いたり笑ったり、迷ったり悩んだりの複雑なストーリーがある。そんな当たり前で、でも、とてもとても大切なことに気づかされるような、そんな映画でした」とつづった。
一方、東京・新宿の映画館では山田監督らが登壇。主演の吉永小百合から「百寿、100本を目指していただきたい。私たちもついていきます」と祝福され、山田監督は「最高ですね」と笑顔で応えた。
他に出演の大泉洋、寺尾聰、永野芽郁、宮藤官九郎も登壇。観客も寄せ書きをした巨大な色紙を山田監督に贈った。
観客の声をもとにトークも展開。大泉のせりふ回しで映画「男はつらいよ」の寅さんを思い出したという感想に、山田監督が「大泉さんを主人公にすれば、別の寅さんみたいな映画ができるんじゃないか。それだけの力を持っている方」と大泉を絶賛。新たな物語の構想を話し、観客から拍手が巻き起こった。
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※桜井和寿のメッセージ全文は次の通り。
「こんにちは、母さん」
観てきました。
じんわりじんわりと心が満たされて、暖かな涙が溢れました。
例えば、こんな一枚の写真。
どこにでもあるような平凡な町の風景。たまたまそこに写ってしまっている背広姿の男、小さな子供を自転車に乗せペダルを漕ぐ女性、レジ袋を持つ腰の曲がった老人、下校する学生達。そのすべての人物にそれぞれ、泣いたり笑ったり、迷ったり悩んだりの複雑なストーリーがある。
そんな当たり前で、でも、とてもとても大切なことに気づかされるような、そんな映画でした。
少しだけ人を好きになり、
また自分が人であることに自信と勇気を持ちました。
もうすぐホールツアーが始まります。
足を運んでくれるお客さんの日常には、きっと、それぞれに紆余曲折のストーリーがあり、取り立ててスポットライトを浴びることはないかもしれないけれど、
そんな人たちの心に暖かな光をあてられるような、そんなステージにしよう、この映画のように、と強く思いました。