「サザエさん旅あるき」展 長谷川町子最後の連載漫画
漫画家長谷川町子が海外旅行をテーマに描いた作品を紹介する企画展「サザエさん旅あるき 海外編」が、東京都世田谷区の長谷川町子記念館で開かれている。(共同通信=近藤誠)
旅行が趣味だった長谷川は、旅先でのエピソードを振り返る「サザエさん旅あるき」を1987年に新聞で連載した。長谷川にとって最後の連載漫画となった同作の中から、海外旅行を取り上げた話に焦点を絞って直筆原画や資料など約200点を展示している。
64年に海外渡航が自由化されると、長谷川は7月にさっそく海外へ。以後、海外旅行の回数は20回に上る。家族と出かけることが多く、漫画には母や姉妹と繰り広げた珍道中も描かれた。
会場には「町子が残した旅の思い出」と題したコーナーも設けられ、旅行かばんやスカーフなどの愛用品、土産品、ホテル客室のドアプレートなどが集められている。
「サザエさん」や「いじわるばあさん」にも海外を訪れた話が描かれた。梅沢あき乃学芸員は「キャラクターたちを通じて、異国の地で刺激を受けたことが感じ取れる。海外旅行は癒やしであり、アイデアの源だったのでしょう」と話している。
11月26日まで。月曜(祝日の場合は翌火曜)休館。入館料は一般900円など。問い合わせは長谷川町子美術館、電話03(3701)8766。
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