「ツリーハウス」ビル完成 東京・銀座に上層階が木造

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上層階が木造の「銀座高木ビル」
上層階が木造の「銀座高木ビル」

 東京・銀座に、8階までが鉄骨造りで9階以上が木造による、12階建ての「銀座高木ビル」が完成した。木箱状の上層階が際立ち、ツリーハウスのように見える。高木ビルの高木秀邦社長は「(木造建築で)森林大国日本ならではの新たな価値を生み出せる。街並みが変わるきっかけになればいい」と期待する。(共同通信=中井陽)

 地球温暖化対策や森林資源活用の観点から、木造建築が注目されている。木材の利用を促すため、建築基準法の改正や、耐震・耐火性に優れた建材の開発が行われているが、中高層ビルの木造化は進んでいない。背景には、強度を維持するために、骨組みの占める面積が大きくなる弱点がある。

 設計を担った山路哲生建築設計事務所は、東京・多摩地区産のスギ材と、耐久性と耐火性を持たせた集成材を利用。鉄骨造りと組み合わせることで木造の弱点を補った。山路さんは「この汎用性のある方法を活用して、木材を使ったビルが周囲に増えれば、都市のあり方を変えられるのではないか」と考える。

 ビルには、リラックスできる空間として「泊まらないホテル」がテーマの商業施設「SALON90°」が入居し、9月から開業予定。上層階や屋上にテラスを備えたサウナからは銀座の街を展望でき、1階には飲食店が入る。

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