職員の感染症死、公務災害と認定 県畜研究所で豚舎管理、熊本地裁
熊本県畜産研究所(合志市)で豚舎管理などの業務に当たっていた際に家畜由来の病原菌に感染し、2015年に死亡した男性職員=当時(57)=の遺族が、公務災害と認めなかった地方公務員災害補償基金の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、熊本地裁は27日、原告の請求を認め処分を取り消した。
品川英基裁判長は判決理由で、業務は「豚由来の菌に感染して病気を発症する危険性を有する」と認定。感染との間に「相当因果関係を肯定できる」と判断した。別の病気による免疫力低下が感染原因だとした基金側主張は、免疫正常者でも畜産関係者の感染例があるとして退けた。
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