能代市「巴湯」29日で営業終了 2度の火災乗り越え137年

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 137年の長きにわたり、市民に愛されてきた秋田県能代市日吉町の銭湯「巴湯」が29日で営業を終え、その歴史に幕を下ろす。店主の能登保子さん(88)が20年近く一人で切り盛りしてきたが、燃料価格高騰や体の不調を理由に店を閉じる道を選んだ。

29日に営業を終える銭湯「巴湯」


 巴湯は、能代市役所から徒歩10分の住宅地の一角にある。創業は1886(明治19)年で、能登さんの夫清平さん(故人)の家系が代々経営してきたという。市内で発生した大火で建物は2度全焼したが、先代が同じ場所に建て直し、地域の人たちの触れ合いの場として親しまれてきた。清平さんが亡くなった約20年前から能登さんが一人で経営している。

 風呂のお湯は、地下水をくみ上げて沸かしている。能登さんが経営を引き継ぐ前は、近くの木材工場の廃材を燃料にしていたが、現在は重油を使っている。

 ただ、ボイラーの老朽化に加え、近年の燃料価格の高騰が経営を圧迫。利用者数は1日50人程度で、全盛期の半数以下に減った。入浴料の引き上げだけでは燃料価格の上昇分を賄いきれないため、昨年12月に廃業を決断。自身の脚の状態も思わしくなく、一人で管理することに限界を感じたという。

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