北斗星(11月25日付)

 豪快なシュートが2本突き刺さり、世界に衝撃が走った。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、日本が優勝4度の強豪ドイツを2―1で破り、歴史的な番狂わせを演じた

▼PKで先制された時は思わずため息をついた人もいただろう。だが後半の日本は4バックから3バックへ布陣を変更し、途中出場した攻撃的な選手が躍動。森保一監督の采配がものの見事にはまり、日本サッカー史に残る記念すべき勝利となった

▼日本が初めてW杯に出場したのは1998年フランス大会。ベスト16に3度進んだのが最高成績だ。PK戦での敗戦、逆転負けなど、8強の厚い壁に阻まれてきた。今大会は初のベスト8以上を目標に掲げる。格上撃破で期待は高まる

▼「日本サッカーの父」と呼ばれる人がいる。64年東京五輪に向け、60年に旧西ドイツから招かれたデットマール・クラマーさんだ。日本代表の基礎をつくり、日本リーグの創設にも尽力。時には厳しい指導で選手を鼓舞した

▼93年にJリーグが始まり、その後、力のある若手は活躍の場を海外に求めるようになった。今大会の日本代表26選手のうち、19人が欧州組。歴史の積み重ねがレベルを押し上げ、史上最強の呼び声が高い

▼クラマーさんの教えから62年の時を経て、W杯で初めてドイツと対戦し金星を挙げた。得点した堂安律選手と浅野拓磨選手は共にドイツでプレーする。天国のクラマーさんは喜んでいるに違いない。これ以上の恩返しはない。

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