北斗星(11月3日付)

 「またおかしなことを言ってるよ」で済ますわけにはいかない県政トップの発言である。うんざりする気持ちを抑えて指摘しておかなくてはなるまい

▼県産品のトップセールスなどを目的にフランスへ出張した佐竹敬久知事は、帰国後に新型コロナウイルスの感染が判明。自宅療養を終えて17日ぶりに県庁に出た際、「フランスに行くとみんな(コロナに)かかる」と述べた。現地では多くの人がマスクをしていなかったそうで、知事もマスクを外して県産品を売り込んだという

▼海外の自治体トップが本県を訪れて物産を売り込み、自分が十分な感染防止対策を怠った末にコロナに感染したとしよう。帰国してから「秋田に行くとみんなかかる」と言われたら、その自治体に対する県民の印象は悪化するに違いない。知事発言も同じことだ

▼発言はフランスの対策が不十分であるかのような誤解も与えかねない。現在、コロナの感染リスクはフランスと本県に大きな違いはない。1週間の人口当たりの新規感染者数は本県が上回ることもある

▼知事は、日本の対策が「世界の標準からするとちょっと違う」とも語った。県は流行「第8波」に入った可能性を踏まえ、定期的な換気や3密防止など基本的な対策の徹底を改めて県民に呼びかけている。知事の軽はずみな言動が、コロナ対策の推進に水を差すことはあってはならない

▼佐竹知事はこれまでも失言や放言を繰り返してきた。その反省が感じられないのが残念だ。

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