(essay)さて、聞いて?(3)僕らはそのままで 文:荒川佳祐

若い人の、まだ熟しきっていない、でも大切にしている時間・感情・オピニオンを不定期で紹介するコーナーです。思いを書き、聞いてもらって、また一歩進めるように。

 ◇◇◇

 秋田に戻ってきて、2年。都会から半分逃げてきたような状況で秋田に可能性なんて感じてなかったけど、来てみたら面白い人たちも、志を共にできる友⼈もたくさんできた。

 何より、都会では見られない日常の風景に「秋田が好きだな」と思える。

 地元だってこともあるけど、それにしても都会に行って秋田に帰ってくる度にこんなにも心が落ち着くのかと驚く。

 秋田には何もないなんて誰が言ったのだろう。

 秋田の星空を見るたびに、都会の輝きを思う。

 星空には、目を凝らさないと気づかない輝きが無数にある。

 秋田もそんな小さな輝きに溢れているように感じる。

 それを見つけることが楽しいし、秋田の遊び方だなと思う。

 まだ見えてない可能性を見つけて、みんなと共有できたら、秋田は何もないなんて言う人も少しは減るんじゃないかな。

 音楽が好きで音楽フェスをやりたいと思ったのはもう何年も前で、秋田に戻ってくる前からいろんなところでお手伝いしてアイディアを練ってきた。

 やっとの思いで秋田でしかできない様なフェスを開催できそうだったのに、コロナで中止、持病の悪化でまた中止と立て続けに開催を見送った。

 「今はタイミングじゃないのかな。もうやらなくてもいいか」と繰り返し疑問を感じていた。

 そんな時にSTUTSの新曲を聞いた。この曲のメロウな歌詞が今の自分に重なる。

行きたいとこに行こう Left, Right
どんな旅になるかも君次第
今このBGM似合うね そういう酩酊

「Pretenders」(feat. C.O.S.A., Yo-Sea)より

 やっぱり自分の挑戦は捨てきれないし、今のままで終わるのも悔しい。

 行きたいとこに行く。自分たちの旅は始まったばかりで、自分たち次第で、どこにでも辿(たど)り着ける気がする。


【あらかわ・けいすけ】1997年、三種町生まれ。音楽振興団体「BLOOMING PEACE」を立ち上げ、音楽フェスなどのイベント開催を行っている。


【STUTS New Album『Orbit』】

1989年生まれのプロデューサー、トラックメーカーSTUTSの4年ぶりとなるフルアルバム。仲間たちとの共同作業で作り上げたHIP HOPを軸にした多彩な18曲。
[通常版CD]定価¥2,700+tax
[初回限定盤CD+Blu-ray]定価¥4,700+tax
※2021年にはTVドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」主題歌「Presence」を発表し話題に。またプロデュースする音楽集団 Mirage Collective の楽曲「Mirage」が現在放送中のカンテレ・フジテレビ系月10ドラマ「エルピスー希望、あるいは災いー」の主題歌に。

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