北斗星(8月6日付)

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 強い日差しの中、近くの木立からセミの鳴き声が盛んに響き渡っていた。きのうの昼、秋田市内を歩きながら真夏を実感した。県内各地が大雨に見舞われた3日、本県初の「顕著な大雨情報」が発表された時の危機感や緊迫感を忘れそうだった

▼県北を中心とする被害状況が明らかになってきた。大館市では下内川が氾濫した沼館地区などで計110棟が浸水。他の自治体分も含め、今後さらに被害は増える可能性がある。暑いさなかに後片付けに追われる住民の苦労はいかばかりだろうか

▼大雨をもたらした前線はその後、南下を続けた。山形県では最上川が5カ所で氾濫。岩手、山形両県で計2人が行方不明になっている。北陸や西日本でも被害が広がった。記録的短時間大雨情報が出された福井、滋賀、島根の3県で河川の氾濫や土砂崩れが起きた

▼本県で人的被害がなかったのは不幸中の幸いだった。少し条件が異なれば前線が本県上空に、より長時間とどまることもあり得たかもしれない。どれほど大きな被害が広がっていたかと思うとぞっとする

▼今回は前線の影響で青森県と本県にまたがって、局地的な豪雨を引き起こす「線状降水帯」が形成された。今後、いつまた同様の事態が生じないとも限らない。天気がよくなったからといって油断は禁物だ

▼災害の危機が迫ったら自分の命は自分で守る意識が大切。各自治体のハザードマップで避難先や経路を確認するなど、あらためて非常時に備えておきたい。

洪水・土砂災害のリスクをデジタル地図で確認できます

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