秋田県に線状降水帯 大館市沼館地区浸水11世帯避難

 3日の県内は大気が不安定となり、積乱雲が連続発生して同じ場所に雨が降り続ける「線状降水帯」が青森県にまたがって形成され、記録的な大雨となった。気象庁は本県には初めてとなる「顕著な大雨情報」を発表。大館市で下内川が氾濫したほか、各地で河川の氾濫や土砂崩れが発生した。県総合防災課によると、県内で3日夜までに床上1棟、床下15棟の住宅への浸水が確認されたが、けが人はいなかった。

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救助用のボートを引いて冠水した道を進む消防署員たち=3日午後1時半ごろ、大館市の沼館地区


 大館市の沼館地区では午前11時40分ごろ、下内川が左岸から氾濫し、地区の水田や道路、集落が広範囲にわたって浸水した。川は2013年8月にも氾濫し、県が改修工事中。県河川砂防課などによると、氾濫の発生場所は3カ所で、いずれも改修工事現場の上流だった。氾濫場所から集落までは約150メートル。

 市は10時55分、沼館地区に避難指示を出し、午後1時40分には11世帯22人が沼館温泉会館に身を寄せた。消防署員が高齢者宅などを回り、安否確認を行った。ボートを使って1世帯の3人と犬1匹を救助する場面もあった。

 床下浸水の被害に遭った沼館字神田表の農業虻川堅司さん(89)は「どんどん水が増え、水位が膝下まで上がって怖かった」と話した。沼館町内会の虻川正道会長(69)は「13年8月の大雨を思い出し、不安になった。人的被害がなかったようでほっとしている」と話した。

大雨で増水した桧山川=3日午前11時15分ごろ、能代市母体


 県総合防災課によると、北秋田市大畑の糠沢川、能代市桧山の桧山川でも氾濫を確認。このほか新城川(秋田市)、馬場目川(五城目町)、三種川(三種町)の3河川で一時氾濫危険水位を超えた。

 各地で土砂崩れも発生した。小坂町の十和田湖周辺では午前7時35分ごろ、国道454号で軽トラックを運転していた男性から「車が土砂に埋もれて動けない」と110番があった。近くの国道103号でも女性が運転する乗用車が土砂に巻き込まれたが、いずれも自力で脱出し無事だった。湖畔の十和田ホテルによると、国道454号が通行止めとなり、東北三大祭り観光で首都圏から訪れたツアー客ら最大約40人が一時取り残された。

能代市二ツ井町荷上場では県道が冠水し、その後通行止めとなった=3日午前9時45分ごろ

秋田市の手形トンネル近くでは倒木が発生した=3日午前9時35分ごろ


 国土交通省能代河川国道事務所などによると、午前10時ごろ、北秋田市綴子の国道7号で土砂崩れを確認。約5時間20分にわたり通行止めとなった。ほかにも各地で路肩崩壊や冠水、倒木などのため通行止めが発生した。

 県北部3市3町の1万世帯超、約2万3千人に一時、避難指示が出された。このうち小坂、八峰、藤里3町では町全域が対象となり、小坂で避難所3カ所に4人、八峰で3カ所に8人、藤里で2カ所に48人がそれぞれ避難した。北秋田市は鷹巣地区に避難準備・高齢者等避難を発令。35カ所に避難所を開設し、うち3カ所に11人が一時避難した。

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