時代を語る・工藤雄一(1)ラジオ歌謡を後世に

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毎朝欠かさないボイストレーニング=秋田市広面の自宅で
毎朝欠かさないボイストレーニング=秋田市広面の自宅で

 ラジオ歌謡の普及、継承活動を続ける工藤雄一さん(82)に半生を語ってもらいます。

 ◇  ◇

 戦後間もない昭和21(1946)年から37年までの16年間、「ラジオ歌謡」という歌番組がNHKラジオで放送されました。敗戦で荒廃した日本人の心に夢と希望を持ってもらおうと始まった番組です。

 放送は月曜から土曜までで、オリジナル曲を中心に週に1曲を紹介。1週間、毎日同じ曲を同じ時間帯に流すのです。

 「雪の降る街を」「あざみの歌」「山の煙」―。16年間に紹介したのは全部で846曲。若い人にはなじみが薄いかもしれませんが、私の年代から上の世代は口ずさんだことがある歌も多いんじゃないかな。

 きれいな日本の自然、きれいな日本人の心をきれいな日本語で歌う。ラジオ歌謡のことをこう紹介しています。

 きれいな曲を後世に残したいと、平成14(2002)年、友人たちと「秋田ラジオ歌謡研究会」を結成。県外の会員が増えたので17年には「日本ラジオ歌謡研究会」と改称しました。

 研究会の活動の柱はラジオ歌謡の楽譜を集めることです。音楽は楽譜があれば再現でき、継承できます。もう一つの柱は番組の歴史や曲の生まれた背景、作詞家、作曲家のことなどラジオ歌謡に関する研究です。

 曲を歌い継ぐ活動もあります。16年に「ラジオ歌謡を歌う会」を創設。歌の解説などをしてから参加者みんなで歌います。県内外に仲間がいます。

 音楽はずっと身近にありました。小学生の頃は教師の父からピアノを習い、中学で合唱部、高校では吹奏楽部に入りました。秋田大学在学中には秋田市民交響楽団を設立しました。

 ラジオ歌謡に興味を抱いたのは、37年間勤めた聖霊高校を12年に定年退職してからです。この年のあるコンサートがきっかけで、こんなにのめり込むことになるとは夢にも思いませんでした。

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