高校生の進路、過去10年を分析・上 男女の違いが最も表れたのは…

連載:データ読み解き
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4月は若者たちが、進学や就職で新たな一歩を踏み出す季節です。全国的に高校卒業者の大学進学率は上昇傾向にありますが、秋田県内の実情はどうなっているのでしょうか。県教育庁が公開している過去10年間の資料を基に、地域、男女、学部学科、個別大学といった視点で2回にわたり掘り下げます。(デジタル編集部・斉藤賢太郎)

2021年3月の県内全日制高校卒業者は7252人。このうち四年制大学に進んだのは3057人で、進学率は42・2%でした。2012年からの推移を見ると、進学率は上昇傾向にあり、新型コロナウイルス禍が受験シーズンに重なった21年は、過去10年間で最も高くなりました=チャート①


データについて 秋田県教育庁が毎年作成し、県公式サイト「美の国あきたネット」でPDF形式で公開している「秋田県高等学校卒業者の進路状況調査」を表形式データに変換。2012~21年の3月に全日制高校を卒業した生徒(既卒は除く)の進路を、学校種別や地域別、男女別といった視点で分析しました。


他の進路は、短大と専修学校の割合はほぼ横ばいで、就職と、その他(浪人、就職準備など)が下がっています。

県教育庁高校教育課の担当者は21年に進学率が上昇した背景として

・東北地方などの国公立大合格者が多かった
・現役合格が増え「その他」が減った
・大学入学共通テストの初年度に当たり、受験生や学校が入念に準備した

といった要因を挙げ「生徒も学校も頑張った結果だと思う」と話します。

大学進学先を地域別に見ると、県内の割合は上昇傾向にあります=チャート②。2012年時点で21・7%だったのが、21年には27・1%まで上がりました。一方、縮小が目立つのが東京を含む関東です。12年時点で36・1%を占めていたのが、21年は24・9%になりました。

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