外来水草、京都・鴨川を侵食中! 葉1枚から再生、対策困難

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鴨川の岸辺で繁殖するオオバナミズキンバイ=2019年7月、京都市(京都府提供)
鴨川の岸辺で繁殖するオオバナミズキンバイ=2019年7月、京都市(京都府提供)

 京都の象徴・鴨川を、南米原産の水草「オオバナミズキンバイ」が侵食している。葉1枚からでも再生する力を持ち、2014年に特定外来生物に指定された植物。現時点では繁殖は限定的だが、拡大すれば他の植物の成長を阻害し、水質を悪化させる恐れも。京都府は駆除を進めるが再生を繰り返し、抜本的な解決策は見つかっていない。

 昨年11月の京都市中心部。鴨川の岸辺で、市民団体「鴨川を美しくする会」のメンバーや府職員ら約50人がくわを振っていた。19年から年に1度、府が始めた駆除活動だ。オオバナミズキンバイは茎の長さ1メートル前後。どこにでもありそうな見た目で雑草に紛れていた。水際をはうように伸びた茎や根を慎重に掘り出し、この日は約180キロを回収。人通りの多い場所で駆除し、この問題を周知する狙いもある。

 府や環境省によると、観賞用に輸入され、捨てられるなどして各地に定着した。滋賀・琵琶湖では12年、南部の広範囲を埋め尽くす勢いで繁茂。鴨川では17年に繁殖を確認した。琵琶湖の水を京都に引く「疏水」を通り流入したとみられ、合流箇所以下の流域で小規模な群生が点在する。下流の淀川でも見つかった。

 府の駆除活動では少しずつ回収量が減っており、担当者は一定の効果は出てきたとみる。しかし「根こそぎ駆除しても翌年また生えている。根絶は難しい」とも話す。

 府は放水器具で土を洗い流して根を取り出す方法や、太陽光を遮るシートで枯れさせる方法も検討。だが、放水器具では下流に流れて広がる恐れがあり、遮光シートを使うと他の生物にも影響が出る。有力な手段は人力で掘り起こす以外にない。

 鴨川を美しくする会の杉江貞昭事務局長(77)は「鴨川は京都の財産。地域住民として守っていきたい」と話し、今後も協力する方針だ。