響くサイレン、各地で警戒 震災教訓「逃げないと」

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津波警報が発令され、高台にある寺に避難した人たち=16日午前3時39分、岩手県釜石市
津波警報が発令され、高台にある寺に避難した人たち=16日午前3時39分、岩手県釜石市

 東日本大震災の際に津波で大きな被害が出た岩手県釜石市では16日午前3時ごろの津波警報発令後、高台の寺「仙寿院」に周辺住民が車や徒歩で集まった。発令前に津波注意報の段階で避難してきた地元の高校2年の生徒と友人は震災を教訓に「サイレンを聞いて本能的に『逃げないと』と思った」と振り返った。

 以前から、何かあった場合の避難先に決めていたという。「何も被害がなかったらいいが…」。

 震災当時、子どもを含む多くの遺体と向き合った住職(65)は「もう誰にも命を落としてほしくない。若い2人が真っ先に避難したことは非常に良いことだと思う」と話した。

 周囲は「高い波が来ます。すぐに高いところに逃げてください」との放送に消防車や警報のサイレンが入り交じり、物々しい雰囲気に。妻と徒歩で逃げてきた男性(79)は「万が一に備えて避難した。震災を思い出すし、不安だ」とテレビの映像を見つめた。

 15日深夜に1・2メートルの津波が観測された鹿児島県・奄美大島。奄美市は全ての住民に高台への避難を呼び掛け、島内では一時、約千人が避難所に身を寄せた。

 60代男性によると、津波警報とともに携帯電話のアラームが鳴ったのは翌16日午前0時15分。就寝から目を覚まし、妻や娘と一緒に車で山の中腹にある団地に向かったが、道路が既に渋滞し、別の高台へ。住民の素早い避難に「東日本大震災の教訓が生きているのでは」と話した。