仕事のゲンバ:白岩焼(仙北市) 「複雑な蒼」緻密に継承

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 深海を思わせる濃い青から晴天の空のような水色へと変わる美しいグラデーション。仙北市角館町白岩の「和兵衛窯」は、江戸時代から伝わる白岩焼の伝統を受け継ぐ窯元だ。陶工の渡邊葵さん(41)は、白岩焼の最大の特徴であるこの青の色合いを「複雑な蒼(あお)」と表現する。

工房には、赤土と海鼠釉でできた濃淡豊かな青を基調とした白岩焼が並ぶ

 白岩焼は1771(明和8)年、現在の福島県相馬地方に伝わる大堀相馬焼の陶工・松本運七(うんしち)が秋田藩に招かれた際、白岩で窯を開いたのが始まりとされる。最盛期には六つの窯元と5千人の働き手がいたと伝えられるが、廃藩置県で藩の保護を失ったことや1896(明治29)年の陸羽地震で窯が壊滅し、1900(同33)年に一度途絶えた。

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