北斗星(6月30日付)

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 車で帰宅途中、道を横切ろうとしているネコを見つけた。慌てて直前で停止すると、ネコは車を気にするでもなく悠然と横断していった

▼もっとスピードを出していたら、周囲が暗かったら、ちょっとでもよそ見をしていたら…。そんなことを思えば事故になるか、ならないかは紙一重の違いだ

▼県南に暮らしていた6年ほど前、秋田市まで高速道で往復することがしばしばあった。その折、よく目に留まったのがイラスト付きの「動物注意」の標識。タヌキやシカ、カモシカ、クマといろいろ種類があった

▼このうちシカは全国に設置されている標識で「動物の代表格」という位置付けらしい。県南の高速道に限定した調査だが、2012~14年の3年間に動物に関わる事故が400件近く起きている。タヌキ、カラスやトビなどの鳥類、イタチなどが多い。避けようとして急ハンドルを切るなどすれば重大事故につながりかねない

▼由利本荘市の高速道で事故を起こした佐竹敬久知事(73)はどんなにか肝を冷やしたことだろう。上下線を隔てるワイヤロープ防護柵に接触後、車線左側の路側帯のり面に乗り上げて停車。本人が「ワイヤがなければ…」と語った通り、危機一髪だった

▼はなをかんだ際の片手運転でハンドル操作を誤ったというのはベテランドライバーらしからぬ不注意だ。「あわや大事故」に肝を冷やしたのは本人だけではない。私用で運転中の事故とはいえ、知事職の重さを考えれば慎重さを欠いた。

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