新あきたよもやま:大人がやるとナマハゲになる
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小松和彦コラム 新あきたよもやま(22)~サイノカミとナゴメハギ②
「子供の頃は本当に楽しみだった」
「いい小遣い稼ぎだったよ」
能代市・荷八田地区でかつてサイノカミ祭りに携わっていた大高銀市さん、鉄徳さんの3人は、当時を懐かしむ。
大晦日は子供たちだけで神社に寝泊まりし、翌日の元旦もまたサイノカミのオドッコを担いで家々を周り、餅を貰った。

年号が平成に変わった頃から子供の数が減り、1990年代半ばに中断。その数年後、女の子も参加させて復活したが、少子化の波で行事の存続は不可能となった。
「これから復活する可能性はないのですか?」と私が聞くと、鉄徳さんが「今は小学生が2人、中学生はゼロ。またやりたいけど、これだけ子供が少なくなれば無理だなあ」
そして「だからといって、俺たちがやるとナマハゲになるべ」と言った。
サイノカミ行事を大人がやればナマハゲ行事になる。鉄徳さんの口から冗談で出た言葉だったが、両者の違いを的確に言い表しているのではないかと私には思えた。
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